交流ってムズカシイ? [日常生活]

私は特別支援学級の担任です。
昔の特殊学級ってやつ。

小学校の中にありながら、普段は一人一人に応じた特別なカリキュラムで学習をしています。でも、運動会の時にはみんなそれぞれ自分の学年の中に入ってその種目に参加します。

おかげで運動会の練習が終わる頃には、うちのクラスの子とその学年の子ども達がすっかり慣れて仲良くなったりもします


でも、特別支援学級の子と通常級の子の交流って、本当のところムズカシイっていつも思います。

通常級の子が意地悪、とか無関心、とかっていうことじゃないんです。
むしろその逆で、みんな優しくて親切。よく助けてくれる。
でも、特に低学年くらいだと「特学の子と仲良くする=お世話してやる、教えてやる」ことだと思ってしまうんです。いい子ほど、はりきって「こんなことしちゃだめでしょ」とか、「この字わかる?じゃこれは読めるの?」ってやってる

悪気のない子ども達に、必要なときはフォローして、でも上下関係じゃなく、人間対人間としてつきあってやって。っていうことを理解してもらうのはムズカシイ。時々、担任の先生の中でも、「お世話してやってね。」とか、「教えて屋ってね。」と普通に言う人もいるくらいだもの。



ムズカシイかな、と思いつつこの間言ってみました。

「あのね、Fくんはみんなと同じ一年生なんだよ。同じクラスで一年生が一年生に字や言葉を教えるのっておかしくない?Fくんは字だってちゃんと読めるし、お勉強は先生が教えるからみんなは心配しなくていいよ。」

「Fくんはこんなにかわいいけど、もう赤ちゃんじゃないんだー。頭をなでてもらったり、ほっぺをつままれたりしたら、みんなも赤ちゃん扱いしないでよ、っていいたくならない?Fくんも一年生になってはりきってるから、一年生として接して欲しいと思ってるよ。」

そうしたら以外にあっさり「そうかー。」「そりゃそうだ。」とみんなちゃんとわかってくれた。まだ弱冠上目線の子がいたりもするけれど、自然な形で関わって、必要な時にはサッと助けてあげられる子もでてきました。

一年生だって、話せばわかるんですね。
わかりっこないって決めつけないで、理解し合う気持ちを持つことが大事ですね。特学担任として、クラスの子だけを対象にするんじゃなくて、学校の児童全員がこの達を理解して自然に交流を深めていけるように働きかけていくことがとっても大事だと改めて思いました。


なーんて、珍しく仕事のことを真面目に書いてしまいました

明日は運動会です
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コメント 17

ドルチェビータ

言われてみれば、その通りですが、やっぱり、普通はお世話したくなったりしますよね。自然に接するってことが、大事ですね。
by ドルチェビータ (2010-05-22 00:17) 

NAN

自分も昔
担任が提案し、特殊学級の授業にたまに行く生徒に、同じ班のよしみでみんなで彼のために勉強を補講しに行きましたが、
四年生だったせいか、ちゃんとそう言った事に気づきそれぞれの思いで一生懸命仲間として気をつけて教えていました。
でも結局中学に入ると
別の地域の生徒が増え、いじめに近いからかいがあったりして難しいものだと思いました。

勉強が得意でない子や
何かしらハンディのある友達に気遣う意識が芽生えるのは良い事だと思います。
あまり過敏にならないで
ある程度おおらかな気持ちで見たほうがいいような気がします。

子供に限らず、みんなが同じ目の高さを持つのは実際はなかなか難しいと思います。
by NAN (2010-05-22 05:43) 

kazu

こんにちは。
その子がもつ障害もひとつの「個性」なんだと理解する事が大事なんですよね。こども達のほうがそれを素直にわかってくれるんじゃないでしょうかね?全員が理解するには時間かかるかも知れないですけど、この時期に障害の考え方、関わり方を学ぶのは大切だとおもいます。
だって大人のほうがそれを理解していない人が多いですもの。

頑張ってください。
by kazu (2010-05-22 09:12) 

だんだん

僕は職業柄身障者の人よく見ますが
手助けはしません、少し時間はかかるが出来るからです
でも困っている様子の時は誰だって出来ない事あるので
僕に出来ることはてつだいますよ。
by だんだん (2010-05-22 21:27) 

えくぼ

トモさん、こんにちは[嬉しい顔]。
[ハート]ありがとうございました。
by えくぼ (2010-05-23 08:56) 

えくぼ

ドルチェビータさん、こんにちは[嬉しい顔]。

子どもたちはいいことをしているつもりでやってくれているので「えっ、どう違うの?」って顔は必ずされます。簡単にいえば、「教えてあげるからね。わかったの?」じゃなくて、「一緒にやろうよ。」っていう感じだよって言ってます。
by えくぼ (2010-05-23 09:05) 

えくぼ

Mario Mayさん、こんにちは[嬉しい顔]。
[ハート]ありがとうございました。
by えくぼ (2010-05-23 09:06) 

えくぼ

NANさん、こんにちは[嬉しい顔]。

本当にそうですね。特学って、どの学校にもあるものではないので、自分の学校に特学があって、子供のころから自然に接することが当たり前になるって大事な経験だと思います。いいご経験をされましたね。

私は小中学校時代、近くの養護学校(当時)と姉妹校でした。この仕事に就いたのもその経験の影響が大きいです。
by えくぼ (2010-05-23 09:13) 

えくぼ

KAZUさん、こんにちは[嬉しい顔]。

障害を個性として捉える、ってそのとおりだと思います。障害の有無は人間性の優劣とは一切関係ないのに、そうは思っていない大人の方まだ結構いて残念に思うこともあります。

まだ柔軟な考え方ができる子供のうちにいろんな人と接しておく経験をするって本当に大事なことだと思います。
by えくぼ (2010-05-23 09:30) 

えくぼ

だんだんさん、こんにちは[嬉しい顔]。

私もおんなじです。だんだんさんみたいな人がたくさん増えてくると障害をお持ちの方ももっと社会に出やすくなるのでしょうね。
by えくぼ (2010-05-23 09:33) 

えくぼ

ねこのめさん、こんにちは[嬉しい顔]。
[ハート]ありがとうございました。
by えくぼ (2010-05-23 09:34) 

えくぼ

利恵さん、こんにちは[嬉しい顔]。
[ハート]ありがとうございました。
by えくぼ (2010-05-23 09:34) 

Contrex

小学生くらいだと「“お手伝いしてあげること”や“教えてあげること”が、いいことなんだ」という認識でしょうか。
「自立を支援する」とか、そこまで期待するのは6年生くらいでも難しいものでしょうかねえ。
ですが、特別支援学級のお子さんがいることで通常学級の子どもたちが成長するのも事実なんでしょうねえ。

むずかしいものだな、と思いました。
by Contrex (2010-06-05 17:04) 

えくぼ

Contrexさん、こんにちは[嬉しい顔]。

わたしもその通りだと思います。
特学の子が一緒に活動することで特学の子にも通常級の子にも実は得られる物が多くて、お互いにとってよいことであることは間違いないと思います。
by えくぼ (2010-06-05 21:14) 

RockHopper

えくぼさんに共感します。
大学生でも「心の病」に苦しんでいる学生が増えていて なかなかキャンパスに馴染めなくて よくワタクシのところに来て たくさん話をしていくのが楽しみな学生がいて 職場が変わったいま 彼のことが気になっていましたが えくぼさんのこの記事を読んで 取り越し苦労かも・・・って思いました。
by RockHopper (2010-06-05 22:33) 

えくぼ

RockHopperさん、こんにちは[嬉しい顔]。

学生さんに限らず、心の病の方って近頃増えていらっしゃいますよね。きっとRockHopperさんがいらっしゃらなくなって残念に思っておられると思いますが、その方がご自分を認めて、自分らしい生き方をされますようにお祈りしたいと思います。
by えくぼ (2010-06-05 23:47) 

えくぼ

みー☆さん、こんにちは[嬉しい顔]。

[ハート]ありがとうございました。
by えくぼ (2010-06-29 20:52) 

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